年頭の挨拶(令和2年)
迎春 今年もよろしくお願いします。
 新年を迎えると、今年はどんな年なのかが話題となります。予測はかなり困難ですが、今年はどんな年であってほしいかは、言えるのではないでしょうか。福島県民は、災害のない年であってほしいと願うのではないでしょうか。振り返るとこの30数年の間に、8.5水害、8.27豪雨、東日本大震災・原発事故、新潟福島豪雨そして昨年の台風19号災害と、まさに災害多発県となってしまったからです。
 東日本大震災で被災者のスピリチュアルケアを続けている方から、こんな話を聞きました。
 「日本は災害立国です。この国土は植物多様性のある豊かなものですが、それは災害のおかげである、と逆説的に考えればそうなります。日本の自然風土は豊かな恵みを与えるとともに、あらゆるものを奪います。…地震も津波も私たちの文化です。困難にあった時に、それを背負いながら歩む力が埋め込まれている、ということかと思います」
 確かに日本人は、災害からの再生の文化を持っているかもしれません。しかしながら、中途半端な対応は、次の災害への備えとはなりません。同じことを繰り返してはなりません。
 人口減少という今までにない時代を考え、安全に住める地域、そうでない地域の区分など含めて、根本的に、防災減災という方向転換を痛感する昨今ですが、いかがでしょうか。地域建設業は就業者減少の中でも、地域の危機管理産業としての使命を果たさなければなりません。
 私共もこの使命を認識し、社業に邁進していく所存ですので皆様のご指導、ご協力をお願いいたします。
 新年を迎え、あらためて皆様のご多幸を祈念し、挨拶といたします。
令和2年1月1日  福島県南土建工業株式会社 代表取締役 小野利廣